おじいちゃんが住んでたのは海の近くで
おじいちゃんの家に行ったらいつも潮風で目が痛くなった
肌が潮でざらざらしてて
舐めたらしょっぱくて
ふたりでよくこっそり舐めて怒られてた
夏になると
海にはたくさんの人が来て
おじいちゃんにそれは沢山の贈り物をしていった
お礼にと言って沢山の贈り物返すから
ママは貰った方が損をするとよく文句を言っていた
でも夏の終わりにはやがて誰も来なくなって
余ったお礼の贈り物が僕の家に届いた
冷たい潮風が吹いて
小屋が揺れて
それでもおじいちゃんが海にいたのは
おばあちゃんを待つためだった